1: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 13:39:17.49 ID:f1lPWlrq0
※山城とケッコン済み設定

時雨「幸せ太り……ねえ?」山城「」の続編かも

執務室

山城「本当に…姉様に掃除なんかを手伝わせてしまっていいのでしょうか……」

扶桑「いいのよ、山城。ほら、今日はこんなに空が青いわ……。
お洗濯日和はお掃除日和。さあ、頑張りましょう?」

山城「ありがとうございます、姉様……。
では姉様は机や本棚をお願いします。私は床をやりますので」

扶桑「了解よ。任せてちょうだい……」

山城「まったく、あの提督……世間はお休みだっていうのに、
執務室の掃除は私たちに任せて出張だなんて」ブツブツ

扶桑「ふふっ……それを言うなら、
『折角のお休みの日にに提督がいなくて不幸だわ……』でしょう?」

山城「は、はあ!?そんな事思ってないですし!!?全然!全く!ちっとも!!
大体、今日だって熱が37℃もあったのにこんなの微熱だよとか言って、
出張に出かけるとか……本当、軍人のくしてちっとも自己管理できてないし!
相変わらず私より体力ないし!近視だし!小遣いあんまあげてないのに相変わらずお土産沢山買ってくるし!!」

扶桑「ふふっ……山城、惚気も程度を弁えてね……はぁ……」


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2: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 13:40:52.72 ID:f1lPWlrq0
山城「〜♪〜〜♪」

扶桑(鼻歌まで歌って……ご機嫌ね、山城)シリョウセイリー

扶桑(…………)ヒキダシフキフキー

パサッ

扶桑(あら……これは)

【姦これ!!ロリ特集!駆○艦のホンキ見せちゃいます♡
 巻頭グラビア18p『ときちゅ☆かぜ』】

扶桑(あら……あらあら……)

山城「どうかしました、姉様?」

扶桑「え?ああ……いや、何でも無いのよ?」サッ

山城「え?今何か後ろに隠しました?」

扶桑「……か、隠して、ないわ」

山城「そんな見え見えの嘘つかないでください……、姉様、ちゃんと見せて」

扶桑「……や、山城。提督も男の人だし……ある程度は許してあげてね?」

山城「っていうとカストリ雑誌の類いですか……いいですよ別に、もう馴れました。
それより姉様にそんなものを見せてしまって……すみません」

扶桑「それはいいのだけれど……。
その、あの……山城、本当に、気にしすぎないでね?」

山城「???」

3: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 13:43:02.76 ID:f1lPWlrq0
山城「」

扶桑「…………」

山城「…………」パラパラパラ……パン!

扶桑「……」ビクッ

テクテクテク

山城「おら」

シュレッダー「ガガガガガガガ」

山城「…………ふぅ」

山城「さあ、姉様、お掃除……続けましょう」ユラァ…

扶桑「え、ええ……」ビクビク

4: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 13:45:10.49 ID:f1lPWlrq0
昼 間宮食堂

時雨「なるほどね、そういうことがあったんだ」

山城「全然気にしてないわ。もう全然まったくちっとも。
大体、提督が不用心なのも悪いけど、机は本来プライベートスペースだものね!
うん、分かってるわ。うん、すっごく分かってる。私分かってる……ワカッテル……」ブツブツ

時雨「だからさあ……そういう風に自分の本音押し込めるのやめようよ……」

山城「別に?私は十分素直なつもりよ……。
でも、自分の旦那がロリコンだってなんて……不幸だわ」

時雨「ふっ、あははっ。山城の『不幸だわ』は久しぶりに聞いたなあ」

山城「そ、そんなに言ってなかったかしら……」アセッ

時雨「ボクは未婚どころかまだ子供だし、山城の気持ちはちょっと分からないけどさ……。
別に良いんじゃないかい?好きな人の好きな物がどんなものでも、さ」

山城「私はそこまで達観できないわ……」

時雨「だって、提督が一番山城を好いてくれてるのは、山城自身が一番分かってるだろう?」

山城「う……ぐ………………」コクリ

6: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 13:47:04.24 ID:f1lPWlrq0
時雨「肝心なのはそこさ。一般的に〈小さい子が好き〉って嗜好は、気持ち悪いとか、
犯罪者予備軍とか酷い風に言われてるけどさ、それでその本人の人格が変わる訳じゃないだろう?
……だったらそういうのがあっても別にいいじゃない。所詮は嗜好だよ。
車が好きとか、海が好き、とかと大して変わらないさ。要はその人がどんな人か、だろう?」

山城「……うん」

時雨「提督がどんな人?だとかはここでは聞かないね。山城の惚気話も飽きたし。
ただね……その人がどんなことを考えて、何を一番大切に思って生きてるかってことは、
長く一緒にいると自然と分かるものだよ。ボクが知ってる提督は山城を安心して任せられる人。
だからね、ちっとも心配してない。山城は……心配かい?」

山城「…………ちょっと」

山城「だって……ていとくが…………すきなのが…もし小さな子だったら……わたし……小さくないし……」グスッ

時雨「まあ、だろうね。今回のはタチの悪い偶然か、事故だと思うけどさ。
心配なんだよね。だったら直接聞いてみたら良いよ。提督に。あなたはロリコンですか?って」

山城「…………でも……それでもし……嫌われたらぁ…………」ズズッ

時雨「好かれたいのに嫌われるのを恐れるのは、愚かだと思うよ?」

山城「…………………………がんばる」

時雨「よく言えました。大丈夫、君たちは間違いなくボクの理想の夫婦だよ」

7: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 13:56:05.13 ID:f1lPWlrq0
書き溜めがちょっとアレでして、
続きはちょっと待って頂けると幸いです。

10: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:23:27.41 ID:f1lPWlrq0


山城(ご飯よし、お風呂よし、下着……よし。
…………よし、やるぞやるぞやるぞー)

<タダイマー

山城「ひやあっ!?」

山城(違う違う、ここは玄関に駆けていって言うのよ。あのセリフを!)

ドタドタドタ

山城「しれぇー!ご奉仕するのぉー///」

提督「」

山城「…………」

提督「…………」

山城「……」ダラダラダラ

提督「……頭、打った?病院……行く?」

11: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:24:52.21 ID:f1lPWlrq0
山城「…………ご飯もお風呂ももう出来てます。
ついでに言うと私はもうお風呂入りました。提督は熱下がりましたか」ムスッ

提督「あ…ああ、熱は下がったよ。ってか忘れてた、んだから大丈夫だろう。はは。
そういや風呂、俺の当番だったよな?ごめん、待てなかったか」ゴソゴソ

山城「あ、いや……違っ……」

提督「これ、呉鎮守府の土産な。定番だけど、はっさく大福と広島風お好み焼きセット」

山城「あ、ありがとうございます。あ……鞄」

提督「ん?」

山城「鞄……持つから、寄越して」

提督「……ん?なんか今日やけに挙動不審だなあ。
どうした?……また俺の秘蔵の艦船プラモでも勝手に作っちゃったか?」

山城「違うし……1/700扶桑プラモ勝手に組んで怒られたばっかりですし……」

12: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:26:52.15 ID:f1lPWlrq0
提督「あれはプレミアものだったからなあ……正直泣いたぞ」

山城「本当に…ごめんなさい……」シュン

提督「あはは、もう良いんだよ。プレミアとか意地悪言ってごめんな?
山城ってば……あれで素人とは思えない出来映えのヤツ作って、すっげー嬉しそうにしてたよな。
……あの笑顔だけでおつりが出るさ」ハハッ

山城「ふぇっ……」ウズクマリ

提督「おいおい、本当にどうした?山城こそ体調悪いんじゃないのか?
病院行くのキツかったら医者に来てもらうか?それとも何か嫌な事でもあったのか?」

山城「…………や、やっぱり、嫌!!」

提督「?」

山城「この際、ロリコンでもホモでも何でもいい!
優しい!大好き!別れたくないよおおお!!!!」ビエエエエエン

提督「わ、別れる!?何言ってんだ!?」

13: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:28:16.62 ID:f1lPWlrq0
* * *

提督「なるほど……事情は分かった」

山城「……提督、私…子供産みます」

提督「へっ!?何だよ急に?」

山城「小さい子好きなんでしょ!?子供は愛せるんでしょ!?
なら私は二番目で良いから!だから産む!!種ちょうだい!」

ガバアッ

提督「暴走し過ぎだアホンダラ!」ベシーン

山城「痛いっ!?」

提督「そんな理由で子供作るなんて、冗談でも言うな!
それに俺の一番は山城、お前だ!
何度でも言うぞ……俺が一番好きなのはお前だ!」ゼエゼエ

14: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:30:04.81 ID:f1lPWlrq0
山城「…………」

山城「……ホントに?」

提督「本当だ」

山城「あの本は?」

提督「今日行ってきた呉の同期が、悪ふざけで送ってきたゴミだ」

山城「…………ホントに?」

提督「本当だ。内容が内容だから、その……処分に困ってた。」

山城「『しれぇー!ご奉仕するのぉー』ってページ、折り目付いてたけど」

提督「」ダラダラダラ

提督「ゴミでも、タダじゃないからな……出版社とか製本業者に失礼だし……」ボソボソ

山城「そう…じゃあ……口、閉じて?」

提督「?」

ベシーン

提督「Ouch!?」

山城「心配したんだから!」ダキッ

提督「ごめん、ごめん……」ギュッ

山城「うええええええんんん」

15: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:36:12.47 ID:f1lPWlrq0
数日後 執務室

−−−時雨「そのあとめちゃくちゃ夜戦したんだね、そっかそっか」

提督「まだそこらへんは何にも話してないぞ」

時雨「君たちの話を聞いてるといつも微笑ましいんだけど、
まあ、なんというかこめかみが痙攣するんだよ」

提督「それは……なんというか、ごめん」

時雨「で、用件は何だい?ボクを手篭めにでもするのかい?」ニヤニヤ

提督「冗談はよしてくれよ……。
その、今回も色々と山城の相談に乗ってくれたって聞いたから。
いつもいつもありがとうな……時雨さん」

時雨「今の『さん』は聞かなかった事にするよ。
……なんたってボクは『駆逐艦』だからね」

提督「そう……だったな、ごめん」

ガチャ

山城「部屋にいないと思ったら……こんなとこに…ってあら時雨」

時雨「やあ、山城。二の腕にキスマークが付いてるよ」

山城「えっ!嘘!?」

時雨「嘘だってば。じゃあボクはお暇するかな……。
いつまで経ってもお熱い二人の邪魔をして、馬に蹴られたくはないしね」

提督「ああ、またな。今回はありがとう!」

時雨「お安い御用さ」

ガチャ バタン

16: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:48:42.98 ID:f1lPWlrq0
山城「提督……何?朝から駆逐艦と執務室で二人きりで……浮気?」

提督「そ、そんなわけないだろ?」

山城「じゃあ何話してたの?」

提督「それは秘密だ」

山城「そう……じゃあ、口閉じて」

提督(仕方ない……か……ってアレ?)

山城「んっ……」

提督「!?」ムグッ

チュ……チュパ……

山城(提督の頭を掴んで、舌を思うがままに嬲る。
辞めたと言っていたのに少し煙草の匂いがした。それとガムのミント味。
努力の欠片が何となく愛おしくなって、その先に行きたくなる。
しかしここは我慢と、私はやんわりと提督の頭を解放した)

山城「……ビンタよりこっちの方が好き」

提督「俺の山城が小賢しくなった」

山城「で、ね……ちょっと聞いて、提督」

提督「何だ?」

山城「別に提督がこれから先、
何を好きになって何を嫌っても良いけれど……。
その……好きの方の一番は……私でいて……ください」

提督「…………もちろん」

山城(再び鼻先を近づけてくる提督を止める。
この告白には勇気が必要だった。いつだって期待の裏には昏い不安がある。
でも、この提督のきょとんとした顔を見ていたら、そんな不安すら馬鹿らしくなるのだ。
だからもう大丈夫。

だって私は……『幸せ』なのだから)

山城「提督、子供が出来たわ」


おわり

18: ◆ngCxH3SH2s 2015/05/24(日) 15:53:58.53 ID:f1lPWlrq0
書いてて岩砂糖(?)吐くかと思った。
期待とかいつもありがとうございます。HTML化依頼してきます。




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