1: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 01:51:36.53 ID:iDv08ISz0
かなり短いです。独自設定も含まれています。
始まり方に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、お付き合いいただけたら幸いです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1426438296
始まり方に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、お付き合いいただけたら幸いです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1426438296
4: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 01:55:46.98 ID:iDv08ISz0
男「お~い」
女「なんだ?」
男「今日も宿題やってきてなくてさ…見せてくれね?」
女「お前…宿題くらい自分でやるようにしろ」
男「どうにもやる気がしなくてな~」
女「まったく…しかたがない」
男「恩に着るぜ!」
5: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 01:57:03.04 ID:iDv08ISz0
男「お~い」
女「むっ…なんだ?」
男「今日の帰り、どっか遊びに行かないか?」
女「かまわんぞ。それでどこへ行く?」
男「カラオケとかどうよ」
女「ふむ…悪くない」
男「俺の美声に酔わせてやるぜ」
女「気持ち悪いぞ」
男「ひどいっ!」
6: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 01:57:46.88 ID:iDv08ISz0
男「お~い」
女「なんだ?」
男「今日お前の家に遊びに行っていいか?」
女「女子の家に上がろうとするとは…何をする気だ」
男「家族ぐるみの付き合いをしていて今更だな」
女「言ってみただけだ」
7: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 01:58:52.41 ID:iDv08ISz0
女「知ってるか?」
男「何をだ?」
女「艦娘の話だよ」
男「ああ、今や世間で最も注目されてる話題だしな。知らないはずがないだろう」
女「世界中の海に突然出現した深海棲艦に対抗するために、かつて戦に使われた艦の記憶と魂を女性に憑依させて艦娘とする…すごい技術が開発されたものだ」
男「艦にも記憶や魂があるって不思議だよな」
女「この世の神秘だな」
男「女性しか艦の記憶と魂を憑依させられないってのも変な話だよな」
女「原因はわからないが、男には憑依させられないらしい」
男「よくわかんねえな」
8: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:01:41.65 ID:iDv08ISz0
女「その艦娘の一般募集が近日始まるそうだ」
男「…もしかしてお前、興味があるのか?」
女「ああ、実はな」
男「やめとけやめとけ…そんなわけわからない存在になってどうする?それに深海棲艦との戦いで死ぬかもしれないんだぞ」
女「無論死ぬのは怖いが…艦娘となった者にはかなりの好待遇が約束されるらしい」
女「うちは貧乏だからな。少しでも助けになりたい」
9: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:03:16.13 ID:iDv08ISz0
男「お前の両親は艦娘になることを許さないと思うけどな」
女「うむ、反対されるだろう」
男「ならあきらめろよ」
女「説得するさ。艦娘になって戦うということは、国を守る、ということでもあるからな。きっとわかってもらえるはずだ」
男「…それでも」
女「はは、心配してくれてるのか?」
男「当たり前だろうが」
女「…ありがとう」
女「まあ、艦娘になるには適性検査を受けなくてはいけないからな。検査に通る者の数はかなり限られてるらしいし、通らなかったらおとなしくあきらめるさ」
男「……」
10: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:04:32.96 ID:iDv08ISz0
女「話がある」
男「…なんだ?」
女「先日、艦娘の適性検査を受けてきたんだ」
男「…結果は?」
女「…適性あり、だ」
男「…そうか」
11: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:07:19.54 ID:iDv08ISz0
男「艦娘になるんだな」
女「ああ」
男「お前の両親はどうなんだ?」
女「当然猛反対されたさ…けど一生懸命私の気持ちを伝えたら最後はわかってもらえたよ」
男「俺が止めても無駄か…」
女「大切な両親に決意を伝えた後だからな。いくらお前とはいえ私の決意は変えられんよ」
男「…それは残念だ」
12: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:09:06.90 ID:iDv08ISz0
男「お~い」
女「なんだ?」
男「…明日だな」
女「…ああ、私は明日艦娘になる」
女「お前とも会えなくなるな」
男「…ああ」
女「そう悲しそうな顔をするな。今生の別れというわけじゃない」
女「…私だって悲しくないわけじゃないんだ」
男「わかってる」
男「絶対に死ぬんじゃねーぞ」
女「ああ、約束する」
13: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:10:20.63 ID:iDv08ISz0
――
男(あいつが艦娘になったあの日から三ヶ月)
男(今日はあいつの進水式)
男(機密保持ということで一般公開はされていない)
男「あいつ…元気にしてっかな」
――
男(進水式からさらに半年)
男(両親とは定期的に連絡を取っているようだが、俺は…)
男(いいかげん一度くらい会いたくなってきた)
男「とは言ってもなあ…どうすればいいかわかんねえ」
男(あいつが艦娘になったあの日から三ヶ月)
男(今日はあいつの進水式)
男(機密保持ということで一般公開はされていない)
男「あいつ…元気にしてっかな」
――
男(進水式からさらに半年)
男(両親とは定期的に連絡を取っているようだが、俺は…)
男(いいかげん一度くらい会いたくなってきた)
男「とは言ってもなあ…どうすればいいかわかんねえ」
14: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:11:29.38 ID:iDv08ISz0
――
男(もう一年だぞ!このままじゃ一生会えなさそうだ)
男「あいつのいるとこまで会いに行ってやるぞ!誰にも邪魔はさせん!」
――
男「ここがあいつのいる鎮守府か…」
男(勢いで来てみたものの…どうすりゃいいんだ)
男「とにかく中に入ってみよう」
男(もう一年だぞ!このままじゃ一生会えなさそうだ)
男「あいつのいるとこまで会いに行ってやるぞ!誰にも邪魔はさせん!」
――
男「ここがあいつのいる鎮守府か…」
男(勢いで来てみたものの…どうすりゃいいんだ)
男「とにかく中に入ってみよう」
15: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:13:17.01 ID:iDv08ISz0
――
男「…迷った」
男(さすがに行き当たりばったりすぎたかな)
「あなたは…?」
男「ん?」
「鎮守府内には立ち入り禁止よ?」
男「はい、でもその前に会いたいやつがいるんです」
「会いたい人?」
男「ええ、この鎮守府に配属されている艦娘で――」
女「どうしたんだ?」
男「!!」
男「…迷った」
男(さすがに行き当たりばったりすぎたかな)
「あなたは…?」
男「ん?」
「鎮守府内には立ち入り禁止よ?」
男「はい、でもその前に会いたいやつがいるんです」
「会いたい人?」
男「ええ、この鎮守府に配属されている艦娘で――」
女「どうしたんだ?」
男「!!」
16: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:19:13.53 ID:iDv08ISz0
女「君は…」
男「久しぶりだな!元気にしてたか!」
女「……」
男「本当に会いたかったぞ!」
女「……」
男「いろいろと話したいことがあるんだ!お前の話も聞かせてくれよ!」
女「…すまない」
男「ん?どうした?」
女「君は…誰だ?」
男「…えっ?」
17: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:20:52.24 ID:iDv08ISz0
男「ま、またまた…おもしろくない冗談だな」
女「冗談を言っているつもりはないのだが…」
男「…俺を覚えてないのか?」
女「ああ…昔どこかで会ったことがあるだろうか?」
「ちょっとあなた…これはどういうこと?」
男「嘘だろ…俺だよ!本当に忘れたっていうのか!?」
「やめなさい!」
女「本当にすまない…やはり思い出せないんだ」
男「そんな…」
「出ていきなさい!」
18: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:21:41.30 ID:iDv08ISz0
――
男(あれから一ヶ月…俺は未だに現実を受け入れられないでいる)
男(多くの時間を共に過ごしたあいつが…誰よりも大切なあいつが、俺のことを忘れているなんて、どうして受け入れられる?)
男「この記事は…」
男(『発覚!艦娘の抱える問題』…問題だって?)
男(…何だと!?)
男(艦の記憶と魂を憑依させられた女性には、一部記憶の欠損が生じることがある…だと)
男「あいつが俺のことを忘れてしまったのは…くそっ!」
男「そんなことがあっていいものか!」
男「あいつは…あいつは!」
男(あれから一ヶ月…俺は未だに現実を受け入れられないでいる)
男(多くの時間を共に過ごしたあいつが…誰よりも大切なあいつが、俺のことを忘れているなんて、どうして受け入れられる?)
男「この記事は…」
男(『発覚!艦娘の抱える問題』…問題だって?)
男(…何だと!?)
男(艦の記憶と魂を憑依させられた女性には、一部記憶の欠損が生じることがある…だと)
男「あいつが俺のことを忘れてしまったのは…くそっ!」
男「そんなことがあっていいものか!」
男「あいつは…あいつは!」
20: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:26:29.60 ID:iDv08ISz0
――
男「…決めたぞ」
男「あいつが俺のことを忘れているのなら――」
―――――――
陸奥「今日は新しい提督が着任する日ね」
長門「ああ、どんな人物か楽しみだ」
ガチャ
提督「…今日から私が君たちの提督となる」
陸奥「よろしくね。私は陸奥よ。こっちは――」
提督「ああ、よく知っているさ。長門型一番艦、長門だろう?」
長門「……」
陸奥「どうしたの長門?ボケっとして」
長門「君は…いつかの」
提督「ああ、あのときはすまなかったね。少し混乱していたんだ」
陸奥「何?もうお知り合いだったの?」
長門「いや、何といえばいいか…」
提督「はは、それは置いといて…これからはよろしく頼むよ」
長門「…ああ、敵戦艦との殴り合いなら任せておけ!」
提督(お前が俺を忘れているのなら…それでもかまわない)
提督(そうさ…それでも俺はお前と共にいたい)
提督(ここからもう一度始めよう…初恋の人よ)
提督(今度は忘れないでいてくれよ)
男「…決めたぞ」
男「あいつが俺のことを忘れているのなら――」
―――――――
陸奥「今日は新しい提督が着任する日ね」
長門「ああ、どんな人物か楽しみだ」
ガチャ
提督「…今日から私が君たちの提督となる」
陸奥「よろしくね。私は陸奥よ。こっちは――」
提督「ああ、よく知っているさ。長門型一番艦、長門だろう?」
長門「……」
陸奥「どうしたの長門?ボケっとして」
長門「君は…いつかの」
提督「ああ、あのときはすまなかったね。少し混乱していたんだ」
陸奥「何?もうお知り合いだったの?」
長門「いや、何といえばいいか…」
提督「はは、それは置いといて…これからはよろしく頼むよ」
長門「…ああ、敵戦艦との殴り合いなら任せておけ!」
提督(お前が俺を忘れているのなら…それでもかまわない)
提督(そうさ…それでも俺はお前と共にいたい)
提督(ここからもう一度始めよう…初恋の人よ)
提督(今度は忘れないでいてくれよ)
21: ◆Xg2hgTZEF9gM 2015/03/16(月) 02:30:27.18 ID:iDv08ISz0
終わりです。
提督「野球がしたい」 【安価】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425576469/
提督「えっ、デートに連れてけ?」 時雨「うん」
http://www.kankoressmatome.com/archives/8115332.html
提督「はーっはっはっは!!」 憲兵「何が可笑しい!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426227238/
今まで書いたものです。読んでいただけたら幸いです。
お目汚ししてすいませんでした。失礼します。
提督「野球がしたい」 【安価】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425576469/
提督「えっ、デートに連れてけ?」 時雨「うん」
http://www.kankoressmatome.com/archives/8115332.html
提督「はーっはっはっは!!」 憲兵「何が可笑しい!!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426227238/
今まで書いたものです。読んでいただけたら幸いです。
お目汚ししてすいませんでした。失礼します。
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